2011年11月03日

辞書はバイリンガル？モノリンガル？

辞書を使わないで外国語の本を読む練習

公立の語学学校(Escuela Oficial de Idioma)でドイツ語の勉強をしています。ここでは、メインの教科書の他に各レベルごとにリーディング用に物語2冊が指定図書になっています。授業で簡単に読むけれども（宿題として読ませ、授業では内容確認）、指定図書の読み方は、辞書を使わないで意味を類推して読み進めること、というのがルール。わからない単語はとばすなり類推するなりして文の体位をとる訓練をするための宿題です。量を読むことでドイツ語になれること、語感をあげること、が目的とはわかっていても、2,3回読み返してもわからないときには辞書を引きたいよなぁ、と思います。物語のディテールを楽しめないのもつまんないですよね。。

と思った時に、ふとスペインに着いて一番最初に行ったマドリードのスペイン語の語学学校でも、辞書を使わないようにして推測しながら読みなさい、って言われていたことを思い出しました。あまりにもしつこく言われたので、推測なんて全然できません、辞書をひくことで単語を覚えさせてください、って頼んでいたのです。その後、その先生が結局辞書を引くことを認めたかどうかは覚えてないけど、彼女はバイリンガルの辞書ではなくて、一番易しい西西辞典を使って言葉を覚えることをいつでも勧めていたことを覚えています。

多言語を上手に操る人たちの辞書に対する意見

うちの夫は5つの言語を話せる人なので、外国語の勉強に使う辞書はバイリンガルとモノリンガル、どちらを使って勉強する派？か聞いてみました。彼の場合は幼い頃からの環境で3つは必然的にできるようになっていたので（うらやましいなぁ）、一番後発、大人になって勉強したスペイン語とポルトガル語の習得について聞いてみたのですが、断然バイリンガル辞書使用派。モノリンガル辞書をひいて考えている暇があったら、バイリンガル辞書でさっさと覚えた方が早い、といいます。基本の文法は習うとしても、一人でひたすら基本語彙を丸暗記、その後は話しまくる、が1番早い外国語習得方法、というのが彼の語学習得法。フランス語ができるので、スペイン語とポルトガル語は言語のかんじがつかめると、それっぽく近づけて話せるようになるらしいです。へぇ〜、さすがヨーロッパ人、こういう域に達したいものです。

一方、米英語をネイティブのように使いこなす韓国人の友人にも同じことを聞いてみたのですが、断然モノリンガル辞書と言っていました。彼女は12歳から英英辞典を使ってきたといいます。最初は苦労するけど、そのうち言葉の意味だけではなく英語の言葉感覚が身についてくるのでその後の伸びが違うと思うよ、って話でした。

【今日の収穫】

自分のことを振り返ると、英、西、独、と私が使う外国語のなかで、百歩譲ってモノリンガル辞書使うのは英語くらい。スペイン語は2冊セットのReal Academia Española の”Diccionario de la Lengua Espanola / Dictionary of the Spanish Language (2 volume set) “という厚い辞書を持っているのだけど、説明が難しいのと、1冊が数年行方不明になっていたとで（最近みつかった）ほとんど使ったことがありません。外国人が使いやすい西西辞典を探そうと思って月日が経っている状態です。

今のドイツ語の授業でも「ドイツ語で推測しながら語学力をつける」ことをねらっているようなので独独辞典を使おう、と思い、”Langenscheidt Taschenwoerterbuch Deutsch als Fremdsprache: Einsprachig Deutsch” という大人の外国人学習者用の独独辞典を購入してみました。

優しくかみくだいた説明やちょっとした文化背景の説明の配慮があって、読みやすいし面白いし使いやすいです。今までやったことないモノリンガル辞書で勉強、しばし試してみるかなー、と少しお尻のおもたいドイツ語学習ももりあがってきました。ドイツ語で考えられるようになる日がくるのか・・？目を細めながらも、この辞書と長くおつきあいしていきたいと思います。