フランス語の冠詞に苦しむ人に A Complete French Grammar for Reference and Practice

フランス語の冠詞がつかめない・・
Grammaire progressive du Françaisのavancéという本を文法の勉強に使っていて、冠詞がよくつかめず😩あーあとなっていました。このシリーズは初歩からずっと使っていて良いと思うのですが、3冊目を勉強しても冠詞がどうもしっくりこないのです。😢
いくつかヨーロッパの言語を勉強してわかったのは、同じ語系の言語であっても、冠詞の使い方がはそれぞれに微妙に違うこと。
スペイン語の学習経験があるのですが、この知識をフランス語にきっちりと当てはめらるわけではないのが残念〜😱
8月は休みにしているのですが、最近の文法の先生はフランス語が母語ではない女性(オンライン講座やってます)。彼女は基本フランス語、たまに英語を交えて教える方針の先生で、フランス語の冠詞につまづいてる、と相談すると、これどう?と ”A Complete French Grammar for Reference and Practice“というポートランド大学の Trudie Maria Boothe先生の本を勧めてくれました。
“A Complete French Grammar for Reference and Practice”の良い点、イマイチな点
英語で文法説明かぁ、と思いつつ、言われるままにこの本の冠詞の章をやってみたのですが、思ったよりずっと、いやとてもよかったです。よかった点⭕とイマイチな点🔺をあげてみます :
(ちなみにGrammaire progressive du Françaisのavancé 2e éditionは説明と練習問題で14ページ)
秀逸の部分冠詞の説明
部分冠詞の説明は、最初にその形(du, de la, de l’, des)、用法、部分冠詞を省略する場合、と分かれます。各々に例文と練習問題がついているところまでは同じなのですが、さらに前置詞deとの混乱を解消できるような細かな説明と用法が盛りだくさんなのです。
自分的に腹落ちして良かった👍部分冠詞の説明をいくつか訳してみると :
– 否定文において、部分冠詞は(不定冠詞のように)deに置き換えられる。ただし動詞êtreの後と否定が限定されている場合(例:名詞が続く形容詞で修飾されているとき)を除く。
比較 :
Il a de la chance. Il a n’a pas de chance.
Je bois du vin. Je ne bois jamais de vin.
Il y a encore de l’espoir. Il n’a plus d’espoir.
Il prend des vacances. Il ne prend jamais de vacances.ただし :
Ce n’est pas du lait, c’est de la crème. This isn’t milk, it is cream.
Ce ne sont ni des oeillet, ni des coquelicots. These are neither carnations, nor poppies.Elle ne mange jamais des carottes cuites. She never eats cooked carrots, she only eats raw carrots.
– ne…queは否定表現ではないことを覚えましょう。この表現が使われた場合、部分冠詞と不定冠詞はdeになりません。
Je n’ai acheté que des chaussettes. I only bought socks.
– du, de la, de l’, desが部分冠詞ではなく、縮約形のde+定冠詞のとき、否定文ではdeになりません。
例 Il n’a pas peu de la mort. He is not afraid of death.
部分冠詞の代わりに「de」を使った表現の項目に、数量を表す副詞と表現の説明があるのですが、「たくさんの」を意味する”beacoup “の説明も良かった👍です :
– 誰かがどのくらい好きか嫌いかを表現するとき、deではなく、定冠詞(le, la, l’, les)がbeaucoupの後、名詞の前に使われる。
J’aime beaucoup de légumes. I like a lot of vegetables. (beaucoupは続く名詞を修飾)
J’aime beaucoup les légumes. I like vegetables a lot. (beaucoupは動詞aimerを修飾)
同じく部分冠詞の代わりに「de」を使った表現の項目で良かったのが :
– 複数名詞の前に形容詞がくる場合 :Je vous souhaite de bonnes vacances. I wish you a good vacation.
しかし: 単数名詞の前に形容詞がくるならば、部分冠詞がフルで使われる。
avoir du bon sens to have common sense
boire de la bonne bière to drink good beer
(A Complete French Grammar for Reference and Practice – 16.The Articles 一部抜粋 )
きたー!私のわかってないところをよくわかっているとしか思えない説明!!😍😍
⭕Google Booksでけっこうな量の内容を立ち読みできる。488ページの分厚い本で、お値段もそれなりにするので買う前に中を見れるのはいいですよね。
🔺当たり前ですが、フランス語のことわざや口語表現を英語の同等表現で言われても知らないものがある。日本語の同等の表現を自分で調べるしかないですね。どれもよく見たり聞いたりする表現なので、日本語訳でたらとても売れそうな気がします。誰か翻訳やる人いませんかね・・
🔺マイナス点というほどでもないのですが、練習問題に「回答」がないところ。説明を見れば一応答えが探せるし、回答は彼女のウェブサイトにありますが、「どのウェブに回答あり」、という情報は本に記載されていません。http://www.madamebooth.comのbooksページに回答がありダウンロードできます。
【今日の収穫】
全くの初級者の方へのオススメの文法書はこちらです。
“A Complete French Grammar for Reference and Practice”の文法書と合わせて、 他の参考になる参考書もまとめています。
さらに、中級者の独学学習書の記録にある本で学習してDELF B2に合格できた受験記はこちらです。
フランス語で多読したい人向けにレベル別でフランス文学作品を紹介している記事がこちら↓です。合わせてどうぞ :
・フランス語の多読に。レベル別読み物初級〜中級者向け(A1-B1レベル) 15作品
・フランス語の多読に。レベル別読み物中級〜上級向け (B1-C1)20作品
比較的難しくないフランス語で面白く読めたフランス語で書かれた作品紹介はこちらです :